転職する際、多くの人が利用する転職エージェント。幅広く転職時のサポートをしてくれるため、特に転職が初めての人にとっては強い味方となるでしょう。しかし、エージェントを活用する場合メリットだけではありません。
この記事では、私が転職時に「エージェントを使わなければよかった…」と感じるきっかけとなったデメリットをご紹介します。そのデメリットへの対策までしっかり解説していきますので、上手にエージェントを活用しながら転職する術を身につけましょう。
自分のペースで転職活動を進められない
転職エージェントは「転職ありき」で話をします。「まだ転職するかどうか分からないけど少し話を聞いてみたいな」と思っている人がエージェントの担当者と面談をした場合、「少しでも若いうちのほうが転職しやすいので早く転職活動始めましょう」などと、急かされる可能性があります。
なかなか転職へ踏み切れずにいた場合は、背中を押してもらうことでプラスに働くこともありますが、転職をすることだけが正しい選択ではありません。きちんとアドバイスも聞いたうえで、エージェントのペースに飲まれずに、自分はどうしたいのかしっかり考えることが重要です。
転職を始める前だけでなく、選考に進んでいる段階でもエージェントはスピード感のある転職活動へ誘導してきますので、ゆっくり転職活動をしたい場合には、担当者へその意志も伝えた上で、流されないようにしてください。
担当者とのやりとりなど余計な手間が発生する
エージェントの担当者とのやりとりが、面倒になるケースもあるでしょう。求職者のモチベーションが下がらないよう頻繁に連絡をしてくる担当者もいます。また、面接が終わったあと「どうだったか感触を教えてほしい」と言われたり、他企業の選考状況を逐一エージェントに報告しなければならなかったり、企業へ直接応募していれば必要なかった手間が発生することもあるでしょう。
忙しいときにはそのやりとりに煩わしさを感じるかもしれません。自分の転職をサポートしてくれる相手ですので、誠意を持った対応は必要ですが、一方でエージェントは自分を採用する立場ではありません。必要最低限の連絡に留めるようにし、余計な負担を感じないようコントロールしましょう。
内定承諾を急かされる
企業から内定をいただいた場合、数日〜1週間程度の回答期限を設けられるケースが多いでしょう。その際、他企業の面接が続いていて回答に迷っている場合は、交渉次第で延長を依頼することも可能です。
しかし、転職エージェントが延長交渉を快くおこなってくれず「いま内定をもらっている企業がいいのでは」と押される可能性があります。他企業の選考を別のエージェントを通しておこなっていたり、直接応募だったりする場合は、なおさらその傾向が強いかもしれません。
たしかに、内定承諾の期限を延長してもらうことによって、企業から志望度が低いと判断されてしまったり、他に同企業の選考に進んでいる人がいれば自身の内定を取り消されてしまったりする可能性があります。企業は「志望度の高い人と働きたい」という心理から、即内定承諾をする人を採用し「採用枠の充足」という形で内定を取り消されてしまうのです。
しかし、どうしても期限を延長したい場合には、しっかりと意思を伝え、上手に延長交渉してもらえるようエージェントに対して依頼することが重要です。
内定辞退がしづらくなる
内定承諾後にはその企業に行くのがマナー。内定辞退は企業に迷惑をかけるため、本来あってはならない行為です。しかし、内定承諾書自体には法的拘束力はなく、「内定承諾書を出したから辞退はできない」という決まりはありません。真剣に考えた結果、やはり内定を辞退したいと決めた場合、辞退交渉を進める必要があります。
その際、交渉に協力的なエージェントもあれば、逆にエージェントがいることでなお辞退しづらくなるケースもあるでしょう。例えば、内定承諾にあたり、他の選考はストップするよう指示を受けたり、必ず内定承諾先の企業へ入社するのか念を押されたりすることがあります。その場合は、内定承諾してしまったあとに辞退することはなお厳しくなるでしょう。
内定承諾前に、内定承諾期限の延長も含めて相談できるエージェントであればいいのですが、期限の延長もNG、内定辞退もNGと言われてしまっては、まだその企業がいいのか決めかねている場合、悩む隙がなくなってしまいます。
企業にもエージェントにも囲い込まれてしまうことで、悔いの残る転職活動になってしまわないよう、自分の意思を尊重しましょう。
担当者やエージェント次第でサービスの質が異なる
担当者やエージェントによって、対応や相性は様々です。これまで述べてきたデメリットも、担当者やエージェントによっては全く感じないケースがあるかもしれません。逆に言えば、悪いエージェントにあたってしまうとエージェント経由で応募することのメリットを全く感じられない可能性もありますので注意しましょう。
しかし、実際選考に進んでみないとエージェントや担当者との相性や対応が分からないのも事実。そのため、複数のエージェントを活用し、比較するといいでしょう。複数のエージェントを利用していれば、「特定のエージェントが合わないな」と感じたら、別のエージェントにシフトすることができるのです。また、とあるエージェントの対応に疑問を感じた場合は、別のエージェントに相談するなどの活用法もできるでしょう。
自分に合うエージェントや担当者を見極め、相性のいい人と長く付き合うことが重要です。
まとめ
この記事では、エージェントを活用するデメリットとその対策について解説しました。「エージェントはデメリットばかりだから使わないほうがいい」と伝えたいわけではありません。(エージェントを活用するメリットはこちらの記事にまとめていますので、是非参考にしてみてください。)
デメリットを踏まえた上で、そのデメリットに対してしっかり対策をして活用することが重要です。納得のいく転職活動ができるよう、最も良いエージェントの活用法を検討してみてください。
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